オーナー判断・売却検討
SaaSを「売るか・続けるか」を判断するチェックリスト
サービスが一定まで育ってくると、 「このまま自分で続けるか」「誰かに引き継いでもらうか」を考えるタイミングが訪れます。 どちらが正解というわけではありませんが、いくつかの観点で整理してみることで、納得感のある決断に近づけることができます。
1. 時間と体力:今後1〜2年の生活と並行できるか
まずは、自分の時間と体力の観点から見ていきます。売却の是非に関わらず、 ここが破綻しているとサービスも生活も苦しくなりがちです。
- 週あたり何時間程度、サービスに割けているか
- 本業や家庭との両立で、継続が負担になっていないか
- 1〜2年後も同程度の時間を割ける見込みがあるか
「今はなんとかやれているが、正直きつい」という場合、一度立ち止まって選択肢を検討するサインかもしれません。
2. 資金とキャッシュフロー:投資を続けられる余裕があるか
次に、お金の観点です。売上が黒字であっても、今後の投資やランニングコストを考えると、 個人で抱え続けるのは難しいケースもあります。
- インフラ・外部サービス費用を含めた月次の固定費はいくらか
- 今後必要になりそうな開発・改善投資(改修・リプレイスなど)はどの程度か
- それらを自分一人で負担し続けても良いと思えるか
「売上はあるが、今後必要な投資を考えると一人では重い」という状況なら、パートナーや買い手と一緒に支える形も選択肢になります。
3. 成長余地とモチベーション:まだ伸ばしたいと思えているか
サービスに伸びしろがあるかどうかに加えて、自分自身がそこに時間を投下したいかも重要なポイントです。
- まだ手を付けられていない明確な伸びしろがあるか
- その伸びしろに対して、自分がワクワクできているか
- やりたいことと、ユーザーが求めているものが大きくズレていないか
「伸ばせそうだが、自分は別のことに集中したい」という場合、サービスとしては続くべきだが、担い手は別でも良いというサインかもしれません。
4. リスクと責任:どこまで背負い続けたいか
サービスを持ち続けることは、ユーザー・データ・法令対応などの責任を持ち続けることでもあります。規模が大きくなるほど、この重みは増していきます。
- 個人情報・決済情報などの扱いに不安を感じていないか
- 障害やインシデントが起きたとき、一人で対応し続けられるか
- 将来的な法改正や規制強化に対応していく余力があるか
「サービスを止めたくはないが、責任を一人で持ち続けるのは怖い」という場合は、責任の分散も含めて売却・パートナーシップを検討する価値があります。
5. チェック結果から「今取るべき次の一歩」を決める
上記の観点をざっくりチェックしたうえで、 次のような方向性に分かれることが多いです。
- 時間・体力・資金・モチベーションすべてに余裕がある: 継続・投資を前提に、伸ばし方の戦略を考える
- サービスに伸びしろはあるが、自分の時間・体力・資金が厳しい: 売却やパートナー探しを含めて検討する
- サービスの役割は果たしたと感じる: ユーザーへの影響を最小化しながら、クローズか引き継ぎかを検討する
どの選択肢を取るにしても、オーナー自身が納得できる理由を持っておくことが、後悔の少ない決断につながります。 ライチョウテックパートナーズでは、 こうした「売るか・続けるか」の段階から一緒に整理するご相談もお受けしています。